USB-Cから外部2画面へ出す前に分ける4つの条件

USB-Cドックの製品名に「2画面」「Dual Display」とあっても、2台の外部モニターへ表示できる内容と解像度はPC側の仕様で変わります。先に次の4点を分けると、候補を絞りやすくなります。

  1. PCのUSB-C端子がDisplayPort Alt Mode、Thunderbolt、USB4のどれに対応するか
  2. WindowsではDisplayPort 1.2/1.4とDSCに対応するか
  3. macOSでは外部画面同士をミラー表示にするか、異なる内容へ拡張するか
  4. DisplayLinkまたはメーカー専用ドライバーを導入できるか

通常のUSB-C DP Alt Modeを使うドックでは、ドック側の映像端子数だけでなく、PCからドックへ渡せる映像帯域が2画面時の解像度を決めます。Thunderboltドックは対応PCとの組み合わせで広い帯域を使えます。DisplayLink対応モデルはUSBデータ通信を映像へ変換するため、通常のMSTとは別の条件で選びます。

WindowsではDP規格とDSCで2画面時の解像度が変わる

Windows PCで一般的なMST対応ドックを使う場合、同じドックでもPC側がDP 1.2かDP 1.4かで2画面時の解像度が変わります。

  • PowerExpand 13-in-1とNano ドッキングステーションは、DP 1.2ホストでは2画面とも1920×1080/60Hz、DP 1.4ホストでは2画面とも2560×1440/60Hzです。
  • Prime Dual Display 160Wは、DP 1.2では各1920×1080/60Hz、DP 1.4でDSCなしは各2560×1440/60Hz、DP 1.4+DSCでは各4K/60Hzです。
  • Nano USB-C ハブ 8-in-1は、DP 1.2では各1920×1080/60Hz、DP 1.4でDSCなしは各4K/30Hz、DP 1.4+DSCでは各4K/60Hzです。

4K対応という一画面時の最大値だけでなく、「2画面接続時」「PC側DP規格」「DSCの有無」が一致する行を比べます。4Kモニターを2台つないでも、DP 1.2ホストではフルHDへ下がる構成があります。

macOSではMSTのミラー表示とドライバー方式を分ける

掲載したPowerExpand 13-in-1、Nano ドッキングステーション、Prime Dual Display 160W、USB-C ハブ 14-in-1、USB-C ハブ 7-in-1、Nano USB-C ハブ 8-in-1は、macOSで外部画面同士が同じ内容のミラー表示になります。外部2台を別々の作業領域にする用途には合いません。

外部画面ごとに異なる内容を表示する構成では、DisplayLink対応のAnker Prime Triple Display DisplayLink、または専用ドライバー方式のサンワサプライ USB-CVDK20が候補です。どちらもドライバーを使うため、対応OSの範囲とソフトウェアの導入条件が選択基準になります。

Prime TB5 ドッキングステーションは別系統です。Thunderbolt 5、Thunderbolt 4またはUSB4の対応帯域を前提にするため、PC側のUSB-C端子が通常のDP Alt Modeだけの場合は1画面に限られます。高性能なドックでも、PC側規格が一致しなければ複数画面の性能は使えません。

HDMI・DisplayPort・VGAの組み合わせを決める

モニター側の入力端子も候補を分けます。

  • HDMIを2台使う構成では、Prime Dual Display 160W、USB-C ハブ 7-in-1、Nano USB-C ハブ 8-in-1などが候補です。
  • HDMIとDisplayPortを混在させる構成では、PowerExpand 13-in-1、Nano ドッキングステーション、Prime Triple Display DisplayLinkを比べます。
  • VGAを含む構成では、USB-C ハブ 14-in-1またはUSB-C ハブ 10-in-1 Dual Displayが候補です。

Prime TB5 ドッキングステーションはHDMIとDisplayPortを同時使用できません。Thunderbolt 5ダウンストリームを含め、どの端子から2画面へ出すかを先に決める必要があります。

給電・有線LAN・ケーブル長で設置を整える

映像条件が合う製品の中から、ノートPC周りの接続を比べます。

  • PC給電は80W、85W、140Wなどの差があります。PD入力100Wと記載されるモデルでも、ハブ本体の消費分があるためPC給電は80Wまたは85Wになる製品があります。
  • 有線LANは1GbEと2.5GbEがあります。Prime Triple Display DisplayLink、USB-CVDK20、Prime TB5は2.5GbE、PowerExpand 13-in-1やPrime Dual Display 160Wなどは1GbEです。
  • USB-C ハブ 7-in-1とNano USB-C ハブ 8-in-1は有線LANポートを備えません。
  • 公式資料にケーブル長がある製品では、約0.9mまたは1mです。デスク上でノートPC、ドック、電源を並べる場合は、この範囲で届く配置にします。

2画面出力を最初の条件にし、その後でPC給電、LAN速度、USB・カードスロット、ケーブルの取り回しを加えると、映像要件を外さずに周辺機器をまとめられます。