3万円以内では、増やす機能を方式ごとに決める

1万円以内のヘッドホンでも、Bluetooth再生、ANC、3.5mm有線接続、電子楽器への接続は可能です。1万円超から3万円以内へ予算を広げる意味は、ワイヤレスと有線で異なります。

ワイヤレスでは、ANCとLDAC・aptX、50時間以上の再生、マルチポイント、3.5mm有線入力を一台へ組み合わせやすくなります。有線では、ケーブルを用途ごとに交換する密閉型や、静かな部屋で使う開放型が候補に入ります。方式をまたいだ総合順位ではなく、使う場所と接続先から選びます。

ワイヤレスはコーデックと再生機器を一組で選ぶ

Soundcore Space One ProとWH950NB Gen2はLDAC、ACCENTUM WirelessはaptXとaptX HDに対応します。これらのコーデックは、対応するAndroid端末や音楽プレーヤーと組み合わせて初めて使えます。iPhoneとiPadではAACまたはSBCを使います。

ATH-S300BTとWH-CH720NはSBC・AAC対応です。高音質コーデックを追加する代わりに、ATH-S300BTはANCオフ最大約90時間、WH-CH720Nは約192gという別の条件を優先できます。コーデック名だけで決めず、普段使う再生機器、ANCオン時の時間、重量を一組で比べます。

ANCオン時の再生時間と重量を分けて比べる

ANCオン時の公表再生時間は、Space One Proが最大40時間、WH950NB Gen2が約45時間、ACCENTUM Wirelessが最大50時間、WH-CH720Nが最大35時間、ATH-S300BTが最大約60時間、Live 770NCが最大50時間です。メーカーごとに音量などの測定条件が異なるため、この数値は充電間隔を決める目安として使います。

重量はWH-CH720Nが約192g、ACCENTUM Wirelessが約222g、Live 770NCが約255g、ATH-S300BTが約258g、Space One Proが約287gです。軽さを優先するならWH-CH720N、LDACと折りたたみを優先するならSpace One Proというように、重量と追加機能の交換条件を見ます。

有線併用は、電池切れ時の再生と機能の残り方で選ぶ

3.5mm端子を備えていても、有線時の動作は同じではありません。ATH-S300BTは電池が切れても音楽を再生できますが、本体ボタン、ANC、ヒアスルーは使えません。代わりに、付属ケーブルのリモコンとマイクで再生・通話を操作します。

WH-CH720Nも電源オフで音楽を再生でき、電源を入れればANCと外音取り込みを使えます。有線中はBluetooth、音量・再生ボタン、ヘッドホン側の通話マイクを使わないため、再生操作と通話は接続機器側で行います。WH950NB Gen2はAUXケーブルを挿すとBluetoothが無効になります。

Major VはANCを備えず、付属ケーブルをアナログ出力へ接続し、再生機器側から音楽を再生します。ACCENTUM Wirelessは3.5mm音声ケーブルを同梱しません。電池切れ時の予備接続を必須にするなら、パッシブ再生の手順が明記されたATH-S300BTとWH-CH720Nを基準に比べられます。

ANCなしのオンイヤー型は別枠で考える

Major Vは約186gのオンイヤー型で、ANCを備えません。代わりに最大100時間以上の再生、Qiワイヤレス充電、3.5mm入出力、SBC・AAC・LC3、マルチポイントを組み合わせています。

耳を覆うオーバーイヤー型と、イヤーパッドを耳へ載せるオンイヤー型では、重量だけでなく接触する位置が違います。電車の騒音をANCで抑える目的ではなく、軽さ、折りたたみ、充電回数の少なさを優先する場合に分けて検討します。

有線・密閉型はケーブルの本数と長さで選ぶ

ATH-M50xは1.2mと3mのストレート、伸長時約3mのカールコードを付属します。K371も1.2mと3mのストレート、3mカールコードを使い分けられます。短いケーブルを机で使い、長いケーブルを楽器やミキサーへつなぐ人に合います。ただし、本体側の端子とロック方式はメーカーごとに異なり、ケーブルを共用できるわけではありません。

SRH440Aは3mの着脱ストレートケーブル、HD 280 PROは約1.3mから最大3mまで伸びる固定カールコードです。頻繁に長さを変えるなら複数ケーブル付属モデル、立ったり座ったりする録音現場で伸縮を使うならカールコードという分け方ができます。

開放型は音漏れと再生機器の出力を確認する

HD 560Sは掲載した有線5商品の中で唯一の開放型です。イヤーカップ内外の空気が通るため、音漏れと外部音の入り込みがあります。電車や共有オフィス、録音中のマイク付近ではなく、静かな個室での鑑賞や編集に向きます。

インピーダンスは120Ωで、32〜64Ωの掲載密閉型より高い値です。インピーダンスだけで必要な出力は決まりませんが、スマートフォンやノートPCへ直接つなぐ場合は、普段使う音源で必要な音量を確保できるかを確認します。1.8m着脱ケーブルと3.5mm・6.3mm接続は、据え置き機器と机上機器の両方へ対応します。